☆・・・私は、どうも「ピーターパン」ちゅうのは苦手で、この、ピーターパンの誕生を描いた作品の鑑賞にもそそるものがなかったのだが、時間がこれしか合わなかったので観た。
・・・最高に面白かった＾＾
２時間に、これだけの斬新な展開を押し込められるんだと感心するくらい密度が濃かった。
孤児院の子供誘拐や、空をリアルに飛ぶ海賊船、空に浮かぶ水玉の中の魚たち、海賊黒ひげの広大なアジト兼採掘坑、色彩豊かな「戦住民族」の村、ネバーバード、数々の高低差の恐怖の表現、妖精たちの隠れ家、・・・見たことのない、ファンタジー世界のリアル表現の数々。
宮崎駿も地団太を踏む空気感＾＾
「ピーターパン」の専売特許みたいだったディズニーにも一泡吹かせたのではないでしょうか。
展開は早いが、足早感はなく、エンターテイメントとして極上だった。
先ず、役者が深みのある演技をしてくれるのがいいんだと思う。
今回の敵役の黒ひげだが、ヒュー・ジャックマンが、いい表情をする。
これは、スピルバーグの、あんまし面白くない作品の『Ｈｏｏｋ』の、唯一良かったダスティン・ホフマンのフック船長の演技を参考にしたのかな。
で、本来のピーターパンで敵役であるフック船長だが、今作では「仲間」なのである。
ヒットすればシリーズ化されるのだが、我々は、今回仲間のフックが、後に強敵になることを知っている。
故に、いつ、腕がもがれ鉤の手になるのか、何が原因で敵になるのか、もう気になってしょうがない。
おそらく、ヒロインのタイガー・リリーの取り合いででしょう。
それが、ダース・ベイダーの誕生のようにスリリングなのだ。
それから、タイガー・リリーの扮装や「戦住民族」の村のビジュアルだが、私は、『マッドマックス:サンダードーム』の子供たちの村を思い出させられた。
酷評の『サンダードーム』だが、ジョージ・ミラーの感性は普遍性を持っているようだ。
どうぞ、観に行って下さい。
「子供の頃を思い出す」とかのキャッチフレーズではなく、オトナになった今の貴方を奮い立たせてくれるぞ！！！
それと人魚役のカーラ・デルヴィーニュはいいぞ！
