☆・・・正直、『1』はそれほど熱狂しなかった。
で、『キック・アス』がビッグバジェットの『2』になったら、作品の「鋭さ」がなくなったように、この『テッド2』も「みんなのテッド^^;」になってしまうのだなと思っていた。
そしたら、全く心配なく、強烈な作品だったので、私は夢中で観た。
ギャグやネタ密度が高いので、私は、漏らさず聞こうと超集中!!^^
エグかったし、とことんまで不謹慎だったので感動した^^...
一番笑ったのは「顔面シャワー」ネタ(全身シャワーだが^^;)!!!
しかも、黒人の欠陥精子・・・^^;
前作が『フラッシュ・ゴードン』という、日本人にはややマイナーなヒーローを押し出していたのに対し、今回はマニア趣味も満遍なく、されど、勝手に、無音のビデオ作品に、見ながらネタ音声を入れるといった難しい流れを、さしたる説明もなく、見ているこちらに分からせようとする「通(つう)さ」もちゃんとあった。
もう、テッド、ジョン、テッドの彼女の「育ちの悪さ」の描写なんて最高だった。
今回から参加の、新米弁護士を演じるアマンダ・セイフライドも可愛いし、彼女に対しての、最初は言葉で繰り返され、最後に直接的に対比される「お前はゴラム!」ネタは、私、「いいのかよ、いいのかよ^^;」とメチャ笑った。
確かに、アマンダ・セイフライドの神経質なギョロ目はゴラム似だ^^;
私がさりげなく好きだったのは、テッドを狙っていた、アメリカ大手の玩具会社ハズブロの重役が、テッド誘拐を失敗し、「お前はどこの者だ!」とジョンに聞かれ、「マテル社・・・(同じくアメリカの大手玩具会社)」と答えるところかな^^;
どっちも実在の会社じゃん。
そんな小ネタも無数にあるので聞き漏らすな!
さて、ここから、ちょいとまじめな話。
今作で、テッドは、その人権が揺らぎ、「人か物か?」の裁判に発展する。
人の心を持ったテッドの人権回復の裁判だ。
テッドは、ホモを引き合いに出し、自分がこれからの人のあり方の先駆けだと主張する。
・・・いや、ホモだけでなく(私はホモは苦手だが)、近い未来(30年以内)、ハリウッド産の映画作品の多くでは人類の脅威扱いされる「AI(人工知能)」が発展した世界になった時、その存在において、必ず、「テッド」パターンのような裁判が頻繁に起こるだろう。
神のいたずらで命が宿ったのだが、テッドは、AIが高度に発展した時、容易に実現するからだ。
昨今、ソニーがメンテナンスを打ち切った「AIBO」が、故障し、世界の各家庭で苦しんでいるという。
自分のAIBOに愛着を持っているオーナーたちは、非常に悲しんでいるという。
そこには、どうしようもなく、「愛」「命」が宿ってしまうのである。
日本の「八百万の神」的な存在とも言える。
弁護士になる方には、これからは、そこについての思考を深くしていくことをアドバイスしたい。
(2015/09/09)