☆・・・私は、園子温と言う監督をほとんど評価していないのだけど、この、原作を読まないで撮ったという作品は、その、シュールさを醸したいという監督の意図とは別に、残酷さが突き抜けてて楽しかった。
序盤から凄い。
女子高生の修学旅行グループが、バスを二台 連ならせて道を走っている。
と、それが、あたかも斬鉄剣で斬られたかのごとく、横一文字に切られる。...
当然、車内に座っていた女学生たち・女教師・女性ドライバーは、腰の部分で切断される。
偶然、車内の通路に落ちたペンを屈んで取ろうとしたトリンドルだけが、カットをまぬがれる。
が、周囲は、切断面から血をピューピュー吹き飛ばしている下半身が座席に並んでいる。
道の後方には、上半身が無造作に落下している。
トリンドルは演技がうまかった。
呆けた顔、パニくる顔、泣き叫ぶ顔・・・、うまいじゃん! と思った。
でも、可愛いけど、お婆ちゃん顔だなぁ^^;
トリンドルが、セーラー服とブレザー制服姿を披露するのはいいね!(ブレザー上着は着ないけど)
トリプルキャストで、トリンドルのほかに、AKBの麻里子サマ(制服とウェディングドレス姿)や、まのえなが(ランナー姿)出ていて、まあ、それぞれ悪くないんだけど、
周囲の配役が、いかにも学生映画っぽい、園子温っぽい、あか抜けないキャスとが目立った。
醸し出そうとするシュールさや情念的なものも、私は、この監督の作品からはあんまし感じない。
面白さを期待してきた高校生カップルが多いようだったけど、その面白さが、ちょっと異なるものだったと思しき反応が楽しかった。
隠れキャラとして、今人気の斎藤工の、廃坑に設えられたダブルベッドの上で、ブリーフ一枚の格好で横たわり、「さあ、僕の横においでよ!」と全く拒否を想定していない笑顔で、トリンドルに言うところが面白かった。
トリンドルも、操られるかのごとく、それが運命なのだの如く、斎藤工に添い寝するのだった。。。
(2015/07/14)