☆・・・いささか旧聞だが、覚え書きとして残しておく。
先ずは、こちらを読んでください。
[素晴らしい原子力発電(6:安定供給のもう一つの意味)](2014/09/14)
この中で、私は、研究用原子炉について言及している。
いや、こんな前に、原発の是非を考える中で、研究用原子炉にまで考えを及ばすのは、間違いなく私しかいない^^
私は、原発完全肯定派である。
経済システムに則った原発稼働こそが、研究の現場として、たとえ、日本の中で一基であろうとも一番重要と考えているが、最悪でも、研究機関での原子炉研究だけは死守して欲しいと願っている。
だが、先月の5/25の産経一面にこうあった。
《 原発技術、将来の人材消える? 22研究炉、新基準ですべて停止 (産経新聞)
■苦肉…韓国で実習も
東京電力福島第1原発事故後、原子力関連施設の規制強化に伴い、出力の低い大学などの研究用原子炉も厳しい新規制基準をクリアできず、利用できない状態が続いている。日本で
教育実習ができず、韓国へ実習の場を求める大学も出てきた。このまま停止が続けば、再稼働が予定される原発の維持管理や廃炉技術の確立に欠かせない人材育成への影響が懸念される。
原子力規制委員会は近く、公開でヒアリングを行い、審査の円滑化に乗り出すことを決めた。(原子力取材班)
国内に22基ある研究用原子炉は現在、廃炉計画中の8基を含めてすべてが運転停止中。このうち大学の研究炉3基や日本原子力研究開発機構の研究炉など計8基は新基準に基づく
審査を規制委に申請しているが、現時点で運転再開の見通しは立っていない。
京大原子炉実験所(大阪府熊取町)では、最大出力100ワットの「臨界集合体実験装置」(KUCA)が昨年3月から、熱出力5千キロワットの「京大研究用原子炉」(KUR)が同年5月から
運転を停止している。
KUCAは学生が燃料の取り扱いや運転操作を体験できる研究炉で、国内外の学生を受け入れてきた。KURは医療分野の臨床研究などに利用され2基の利用者は年間約4400人
(平成24年度)に上った。同実験所副所長の釜江克宏教授は「2基が1年近く停止していることで人材育成や研究成果への影響を心配する声は大きい」と打ち明ける。
同じく研究炉が停止中の近畿大では昨年夏に計8日間、名古屋大や九州大の原子力関係の学生らとともに、韓国・慶煕(キョン・ヒ)大へ学生を派遣し合同実習を行った。
研究炉の審査が進まない背景には、申請に必要な膨大な書類の作成などに当たる人材不足がある。審査を担当する原子力規制庁の黒村晋三安全規制管理官は「専門性の高い耐震設計の
計算や、新基準で求められる竜巻、火山などの外部事象への対応が人数的に厳しいようだ」と説明する。
京大では教授ら2人がKURの地震対策に当たっているといい、釜江教授は「商業用の原発と違い大学では人材も資源も限られている。審査のハードルはかなり高い」と話す。研究炉の審査に
ついて規制委の田中俊一委員長は「発電所に比べて出力は低くリスクは極めて小さい。審査の実態が外からよく見えないという意見もあり、会合を公開で行いたい」と提案した。
釜江教授は「原子炉を扱う点で、われわれも“一事業者”だと思っている。規制委ともコミュニケーションをとりながら、一つずつハードルを乗り越えていくしかない」と話している。 》
由々しき問題である。
研究こそが、実地研修こそが、「安全」への「最大防御」だぞ!!!
(2015/06/15)