☆・・・これは、いい作品でした。
家族で観に行ってほしい。
超簡単に言うと、どんな環境で育てられても、例え、悪い親に育てられても、その親(この作品では、特に母親)の愛情をふんだんに注がれて成長する子供は、真っ当に育つというのが、この作品のポイントだろう。
いやはや、人工知能を持つチャッピーの、外見は変わらずロボットの、赤ちゃんから幼児、少年に至る挙動のリアルに、思わず泣いた。
出世作の『第9地区』、続く大作『エリジウム』と観てきて、どちらも私にはピンとこなかったけど、監督のニール・ブロムカンプ、ただ者じゃなかったわけだ!
・・・世界でも稀な犯罪都市、南アのヨハネスブルグ、警察はロボットポリスに治安を任せていた。
その開発者は、今後、人工知能(AI)に期待を持っているのだが、会社は許してくれない。
開発者は、壊れたロボットポリスに、AIをセッティングする実験をひそかに行う。
と、同時に、うだつの上がらぬヤクザな夫婦が、そのロボットポリスを強奪するのだった。
頭の中の情報が「赤ちゃん状態」のロボットポリスは、「チャッピー(幸せなヤツ)」と名付けられ、不良な夫婦に育てられる。
チャッピーは、ロボットゆえ、急速に知識を吸収し成長していく。
ただ、その両親の影響下、ヤクザな言動、ギャングのような行ないが込みで、だ^^;
だが、元々、廃棄ロボットから作られたチャッピーである、替えの利かないバッテリーの残量はわずかだった。
果たして、チャッピーは、両親は、開発者は、幸せになれるのだろうか・・・?
開発者がチャッピーにプレゼントする絵本「黒い羊」に暗喩されるテーマ、・・・白い羊(人間)の中の黒い羊(チャッピー)・・・、や、
乱暴な父親を恐れつつ、けなげに合わせようとするチャッピーの姿・・・、
「人間は外見よりも中身、私はそこを愛してるのよ」とチャッピーを撫でる母親・・・、
心にグッとくるシーンは多い。
(2015/05/25)