☆・・・第二次大戦末期、パリを占拠していたドイツ軍は、連合軍の反抗を受け、撤退を余儀なくされようとしていた。
ドイツ占拠の司令官は、パリ撤退に際し、ヒトラーより、パリ市街の爆破による壊滅作戦の命令を受ける。
司令官は、ヒトラーシンパではなく、その命令があまりにも理不尽であると思っている。
しかし、軍人として作戦は遂行しようと考えている。
それを説得し、阻止しようと、スウェーデン領事が、司令官のいるホテルの一室に赴くのだ。...
司令官の逡巡と、領事の真摯の応酬からなる密室劇。
上映時間は一時間半に満たないが、巨匠 フォルカー・シュレンドルフが見事に撮りあげている。
領事は、いくつもの情報や策を持っている。
あまつさえ、司令官の信頼を得ているので、寝首を掻くことさえできる。
が、あくまでも、真心でのネゴシエイトを続けていく。
それが格好いいし、私は、たまらなく憧れるのだ。
(2015/03/15)