☆・・・これ、なかなか面白い。
新入学の主人公ジョッシュが取った哲学の講義は、無神論者によるものだった。
教授は、生徒全員に「神は死んだ!」という署名を書かせようとする。
しかし、クリスチャンのジョッシュには、それがどうしても許せない。
「ならば、この講義の後半、三回に渡ってお前に主張する場を与えてやる。みんな(学生たち)を納得させてみろ」
かくして、ジョッシュの、ちょっと変わった青春と闘いが始まる。
淡々と行われる毎回の主張は、次第に面白くなっていく。
彼の周囲の世界には、敬虔なムスリムと、その信仰に悩むアラブの娘や、ガンに侵されたベジタリアンな突撃レポーター、その女が病気と聞いたら切り捨てた実業家、その痴ほう症にかかっている母親、無神論者の学者と結婚した信者、アフリカからの来訪者、それを観光案内する牧師(神父?)、ジョッシュの主張に何かを感じる中国人留学生、その頑固な実業家の父・・・、らの生活が並行して描かれる。
闘いがスマートに終わり、私は「面白かったなぁ」と思っていたのだが、物語は、その後も少々続く。
ここから、教授のその後や、信仰者が集うことになるロックバンドのコンサートなど、蛇足以外の何ものでもないように思えた。
ジョッシュが粛々と頑張ったのに、教授の、報いのような死や、ロックによる信仰の熱狂が描かれるのは、日本人の私には違和感が起こる・・・。
(2015/02/08)